現役船員の声

山下伸空(のあ)(新卒入社1年目)
もともと魚介類と釣りが好きで、進路を決めるときに「釣りができる学校がある」と聞いて、そこしかない!と思い焼津水産高校に決めました。
入学当初は漁師を目指していましたが、2年生の頃から商船にも興味を持ち始めるようになりました。しかし、「商船は乗船が長期になるところがほとんどだからなぁ」と思い込んでいたところ、進路相談に際して、先生から「こんな会社があるよ」と勧められたのが「7(編注:七洋船舶管理)」です。そして、応募前に職場見学をして、「乗るならここだ!」と思うに至りました。
入社してからは給料の大半が大好きな甲殻類に消えて行きます。まだ若いけれど痛風にならないよう気を付けます!

横田怜那(れな)(入社当時のコメントです)
私の祖父は船乗りをしていました。幼い頃から当時の話をよく聞いており、自然と将来は船関係の仕事に就きたいと思うようになりました。その夢を叶える為に水産高校に進学。高校卒業後、専攻科に進むか就職するかで迷いましたが就職することにしました。就職するといっても、まだまだ男社会のこの業界では女性船員の求人が無く、困っていました。そんな中、海技者セミナーに参加したところ、ある女性船員の方が声をかけてくださいました。その方は、私が現在勤めている七洋船舶管理の方でした。
正直なところ、フェリーで航海士として仕事をしたいという思いが強かったので、まさか視野に入れていなかった貨物船で働くことになって学生時代にビックリしたのを今でも覚えています(笑)。
現在は800トン積みの貨物船に2等航海士として乗船中です。航海士としての仕事をしっかりとこなせるようになったら、将来は機関にも挑戦したいと思っています。
これから先、どんどん女性船員が増えていって、女性にとって働きやすい環境づくりをして、「いつか女性だけで船を動かす」そんな日がきたらいいなと思っています。

音田幸春(ベテラン船長)
戦後、兵庫県下の機帆船を集めて会社組織としたのが当時の兵庫機帆船運送(株)、のちの兵機海運(当社関連会社)で、淡路で機帆船の船主だった父は出資者の一人でした。
私は昭和30年3月に中学卒業してすぐ船員として乗船。船乗りになって62年間ずっと兵機海運の所属船に乗船していて、いまの船で8隻目ですね。
私は家業を継いだ形でしたが、当時は日活でマドロス(船員)を取りあげた映画が盛んで、船乗りにあこがれる若者は多かった。やっぱり映画の影響でヤクザにあこがれるのも多かったけど(笑)。
いまはなり手が少なくなって寂しいね。船員=柄の悪い職業、仕事内容がキツイ、といったイメージがあるがそれは昔のこと。以前は相当時化ていても無理して航海していたけど、このごろはそんなことは絶対にしない。休日も、私が船員になった当初は1年のうち数日しかなかったがいまは違う。昔を知っていると、いまは本当に環境が良いと感じるね。
映画が宣伝がわりだった時代から、それがなくなったいまは、もっともっと船員の仕事や現状を宣伝していかないとね。いい仕事なんだから。ちゃんと伝われば、若い子にももっと興味をもってもらえると思います。

岡田菜々子(入社当時のコメントです)
中学生の頃から船に対し強い興味を持ち、将来は船員になるという夢ができました。その夢をかなえるため海洋系の高校へ入学しました。卒業してすぐに船に乗りたいと考えていたのですが、やはり船の世界はまだまだ男社会で求人もなく就職にとても困っていました。そんな時、進路の先生から女性船員の雇用を考えている会社があると聞きすぐに応募しました。その会社が、現在私が勤めている七洋船舶管理でした。
私の目標は一人前の船員になることと、女性船員を増やすことです。私が一人前の船員になることで、のちに入ってくる女性に教えることができ、そうすることによって女性船員が増えていき、今よりももっと女性が働きやすい環境になっていくのではないかと思っています。
今は好きなことが自分の職にできる時代になりました。きっと船に乗りたいけど乗れる環境や採用してくれる会社がない…と考えている女性がいると思います(高校時代の私がそうでした)
そうならないよう私が先駆けとなり、いつかは女性でも珍しくない職業に変えていきたいです。あと私を採用してくださった会社に少しでも恩返ししていけたらいいなと思っています。

勝瀬航輔(入社当時のコメントです)
実家が祖父の代から船舶会社を経営している関係で、いずれは家業を継ぐことになるのかなと、幼い頃からなんとなく思っていました。
多感な時期を迎え色々とやりたいことが出てきて、一時は全く船に興味を持てなくなってしまいましたが、数年前、父の会社が新しい船を作って、その船の進水式を見た時に『やはり、この仕事を継ごう』という気持ちになりました。
決心したならそのまま父の会社に就職すればよさそうなものですが、「甘えが出る」「外で修行してこい」ということで七洋船舶管理にお世話になることになりました。
現在は1700t積みの貨物船に機関部員として乗船しています。将来は機関士として、さらに欲を出せば航海士としても活躍したいです。
私の名前は「航輔」、字面を見れば航海士向きな名前だと思います。しかし「航」は航空関係も連想されます。だからといって今さら航空関連の会社に鞍替えは考えていません!